このブログではNFTの始め方や楽しみ方について発信していますが、今日は少し視点を変えてNFTの問題点をお話します。

何か問題点があるんじゃないかと思って始められない慎重な人向けね!

もう始めてる人にとっても問題点やリスクを知るのは大事なことだよ!
NFTってそもそもまだ理解してなかった!という方は最初にこちらの記事を読んでいただくとスムーズです。
まず始めに、これだけ盛り上がっているNFTの問題点はこの3つです。
- 価格の高騰が止まらない
- NFTの手数料はまだまだ高い
- NFTに関する法律の整備が追いついていない
この問題点を理解するためにはまず、”どのようにNFTが盛り上がってきたのか”を知ることが大事です。
なぜ急にNFTが盛り上がったの?
NFTにはこれまでも色々な大きなニュースがありました。
まずはどんなニュースがあったのか振り返り、その背景には何が起こっていたのか見ていきましょう。
CryptoKittiesが1400万円で取引(2017年12月)

最初にNFTに注目が集まったのは2017年、CryptokittiesというNFTゲームがきっかけと言われています。
CryptoKittiesは猫を育てたり売買したりして遊ぶことができるゲームです。さらに、珍しい猫ではかなりの金額が取引され、こちらの猫はなんと1400万円で取引され話題になりました。
またCryptoKittiesはイーサリアムの”ERC-721″と呼ばれる、今では広く使われる技術を使用して作成された最初のNFTというのも特徴的です。
盛り上がったときには24時間で約727万ドルもの取引があり、世間がNFTの可能性を認知するきっかけになりました。
Twitterの初めてのツイートが約3億円で落札(2021年3月)
Twitter社の共同創設者でCEOを務めるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は、自身の最初のツイートをNFT化し販売しました。そのNFTについた価格はなんと約3億円‥!
NFTの可能性はデジタルアートだけではなく、これから様々な分野に広がっていくことを強く感じさせる出来事でした。ちなみにJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏はこのお金を非営利団体に寄付しているようです。

すごいことは分かったけど、そもそもどうしてNFTにはこんなにお金が流れてくるの?
NFTは急に盛り上がった感じがしますよね。その背景にあるのは暗号資産市場の拡大です。
投資家の母数が飛躍的に増加
暗号資産全体の時価総額は2021年に3兆ドル(約340兆円)を超えました。
ここには機関投資家、大企業、個人投資家の三者からの増加があると言えます。
個人投資家の増加を加速させたのが、2017年の改正資金決済法という法改正です。
ビットコインが法律で定義されたことにより、ビットコイン決済が導入されたり、仮想通貨交換業者がCM放送を行ったことで一般投資家の参入が活発化しました。

日本は過去にビットコイン保有量の半分を占めていたほど熱狂していたよ!
2021年10月には、米国で初めてビットコインETFが承認されビットコインへの投資の流れが一気に加速しました。
また大企業の本格参入も相次ぎました。2020年には米国ナスダックに上場するマイクロストラテジー社が約263億円ものビットコインを購入したことが明らかになり話題になりました。
その後もペイパル(Paypal)社が仮想通貨関連サービスを開始すると発表したり、テスラ(Tesla)社のイーロン・マスク氏のツイートもビットコインの認知度を大きく上げていったのです。

イーロン・マスク氏の発言でずいぶん変動してたよね!
日本ではあまり騒がれていませんでしたが、この仮想通貨の盛り上がりの背景にあったのはWeb3.0への期待です。
今はWeb2.0の世界と言われ、GAFAを中心としたビック・テックと呼ばれるプラットフォーマーがデータを管理しています。
Web3.0とは、ブロックチェーン技術を使うことでわたしたちユーザー自身が分散してデータを管理し所有できる時代です。
このWeb3.0の世界でベースとなるのが仮想通貨であり、次のWebの時代をつくる通貨として注目が集まっています。
IPコンテンツの拡充
IP(Intellectual Property) は日本語で知的財産と訳されます。
知的財産とは主に発明やデザイン、著作物などを指します。この知的財産を販売もしくは貸し出すビジネスをIPビジネスと呼びます。
コンテンツを取り扱うIPビジネスとNFTは非常に相性が良く、ゲーム・スポーツ・アートなどさまざまな市場の有力企業がNFTに参入しました。
この流れで、暗号資産投資家だけではなく、様々な市場における一般ユーザーたちが市場に参加するきっかけになりました。
NFTの問題点
ここまでNFTの良い側面をあげてきましたが、実はこの反動としてNFTの問題点があります。
価格の高騰が止まらない!
これまで見てきたように、NFTの価格はうなぎ登りとも言える状況です。
有名アーティストや希少性の高いアート作品が高額で取引されるのは現実世界でも同じです。
ただし今のNFTへの資金流入はそれ以上とも言われ、特に海外市場は急激に盛り上がってきました。

盛り上がるのは問題点?良いことでしょ?
その結果として、バブル状態に陥り価値が分からないまま高値がついたり、意図的に価格を高騰させたりするケースが出てきました。
このようにある種のカオス状態で値付けがされ続けると、新しくNFTを始めようとする人にとっては混乱するだけです。
アートの評価は人それぞれです。
そしてNFTは特に新しいテクノロジーなので可能性に価値がついているとも言えますが、逆を言えば誰も価格の正当性を説明できないというのが問題点です。
いきなり高額な商品に手を出す必要はありません。
初心者の方にオススメの買い方はこちらをご参考にしてください。
NFTの手数料はまだまだ高い!
NFTの問題点として皆さんがすぐに直面するのが、NFTを売ったり買ったりする取引に必要な”手数料”の高さです。
このガス代とも呼ばれる手数料が、NFTを始められない課題になっている人もいるかも知れません。

なぜ手数料が高騰しているの?
問題点の起点はブロックチェーン技術のスマートコントラクト
なぜガス代が高騰してしまうのでしょう?
それは需要が一気に膨らんだことに原因があります。
NFTと同じように、2021年頃から注目された分野にDeFiがあります。
DeFiは中央管理者のいない金融仲介アプリのことを指しており、NFTとの共通点はイーサリアムの技術を使って発行されている点です。
このイーサリアムにはブロックチェーン技術を活用して契約(コントラクト)を自動化するスマートコントラクト技術が使われています。
このスマートコントラクトには、ガス代といわれるイーサリアムネットワーク上の処理に必要なネットワーク手数料がかかります。
NFTやDeFiのユーザーが一気に増えてしまうと取引量が増え、処理に時間がかかるだけでなく、このガス代への需要も高まりガス代が高騰してしまうわけです。
このように、取引量が増えて処理にかかる時間とガス代が高騰する問題を、「スケーラビリティ(拡張性)の課題」と呼びます。
スケーラビリティの問題点に対しては様々な対策が考えられており、今後も改善に向けて注目の話題です。
DeFiについてはこちらに詳しく解説しています。
NFTに関する法律の整備が追いついていない!
NFTは急速に発展を遂げた市場です。
あまりにも急速に発展したので、NFTに関する法律の整備がまだまだ追いついていないという問題点があります。
簡単にいうと、何か問題があった時にすぐに解決策が見つかるケースばかりではなく、場合によっては裁判になる可能性もあります。
新規性の高い市場でチャンスもある一方で、このようなリスクがあることは覚えておいた方がいいかも知れません。

普段はしない取引をしたりする時は、念のため自分で確認する必要があるね!
他にも例えば、OpenseaなどのNFTマーケットを見てみると、有名なアニメやキャラクターを悪用した明らかな著作権違反の商品も出回っています。
知ってか知らずか分かりませんが、現在はとりしまることが出来ていません。
またNFTはマネーロンダリングに使われてしまう可能性がある点も問題点です。
暗号資産の取引と同じように、これからはNFT取引においても厳しいルールを科される可能性があります。
問題点を把握した上でNFTを始めよう
今回はNFTがなぜ盛り上がっているのか、そしてその結果どのような問題点が生まれたのかをご紹介しました。
新しいことを始める上で、良い面だけでなく問題点や悪い面を両方知っておくことが大切です。
リスクをしっかり把握した上で、ぜひ皆さんも最初のNFTを購入する準備を始めてみてください。
NFTを始めるには、まずは仮想通貨の口座開設が必要になります。
申請は簡単ですが、審査に少し時間がかかるので先にやってしまいましょう!
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ここまで準備できたら、次はいよいよNFTマーケットプレイスで売買を始めてみましょう。
初心者の方にオススメの1枚目の買い方はこちらをご参考にしてください。